転校初日に、彗くんと出会ったときのこと。
『羽生さん、俺のボディーガード兼カノジョになってよ』
彼と、契約を結んだときのこと。
学校の体育祭に、彗くんの家でのお茶会。
彗くんと踊っていると、彼と過ごした日々が次から次へと頭に蘇ってきた。
あっという間だったな。色々なことがあったけど、彗くんと過ごした時間はいつも楽しくて……
「……彗くん、ありがとう」
彼への感謝の言葉が、自然と口からこぼれた。
“好き”という二文字は、決して声に出しては言えないけれど。
私に、初めての恋を経験させてくれて……ありがとう。



