いつか終わりが来ることは、最初から分かっていたけれど。
「明後日が最後だなんて、どうして急に?」
「蓮のせいで……いや。元はと言えば俺のせいで、菜乃花がひどい目に遭ったんだ。それに、蓮から全部聞いた。6年前、兄貴が川で助けた女の子が菜乃花だってことを」
「あっ」
そうだった。さっき彗くんが、蓮くんは亡くなったお兄さんのことで私を恨んで、あんなことをしたって話していたから。
「……っ」
昔のことを隠すつもりは、なかったけれど。
彗くんに、全部知られてしまったんだ。
「だから、俺のボディーガードも明後日で終わりにして欲しい」
彼の言葉が、深く胸に刺さった。



