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俺は、電話の相手との待ち合わせ場所である体育館裏にやって来た。
「あっ、彗! 急に呼び出したりして。話って何?」
壁に背をつけて待っていた蓮が、俺を見た途端、不機嫌そうな顔で尋ねてくる。
「僕、自主練の途中だったんだけど?」
バスケ部の蓮は、今もまだ体操服姿だ。
「悪いな。蓮に話があって……」
俺がさっき電話をした相手は、いとこで友人の蓮だ。
「実は……菜乃花の髪飾りがなくなってさ」
「えっ!?」
俺の言葉に、目を丸くする蓮。
「それって、彗があの子のために買って、プレゼントしたって話してたやつだよね? 見つかったの?」
俺は、首を横にふる。
蓮に、こんなことを聞くのは勇気がいるけど……。
俺は深呼吸すると、心配そうな表情の蓮を真っ直ぐ見つめた。



