(そういえば、そもそもどうして、彼だけがわざわざ身分を隠して学園に入学したのかしら? クラフト殿下だって、大っぴらに通学しているのに。なんかワケアリだったりして)
ジェミーたち一年生の教室は三階だ。物語の裏側が気になって思考が脱線するのを感じつつ、今日のところは帰ろうと、人気のない廊下から踊り場への階段に踏み出そうとした。そこで。
(えっ?)
とんっ。背中を押される感触がして、ぐらりと体が前に傾ぐ。
(やば!)
ふわっ。突然の浮遊感を味わい、足が宙を漕いだ。
スローモーション。ゆっくりと、ぎざぎざの階段のが目の前に迫るさまに、反射で目を瞑るのすらコマ送りのように感じられ。
(誰かっ……)
「危ないっ!」
助けを求めるその刹那に、後ろから声が追いかけて――。
ジェミーたち一年生の教室は三階だ。物語の裏側が気になって思考が脱線するのを感じつつ、今日のところは帰ろうと、人気のない廊下から踊り場への階段に踏み出そうとした。そこで。
(えっ?)
とんっ。背中を押される感触がして、ぐらりと体が前に傾ぐ。
(やば!)
ふわっ。突然の浮遊感を味わい、足が宙を漕いだ。
スローモーション。ゆっくりと、ぎざぎざの階段のが目の前に迫るさまに、反射で目を瞑るのすらコマ送りのように感じられ。
(誰かっ……)
「危ないっ!」
助けを求めるその刹那に、後ろから声が追いかけて――。



