~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 式場に集まった参列者の中には彼の意見に賛同する者も多かったが、それを即応したデールが鼻であしらう。

「ふん、クラフトよ。その言の刃が自分の喉にもつきつけられていることにまだ気づかぬか? 俺を追い落とそうと張り巡らせた謀略が明るみに出た時点で、貴様はただの罪人に成り下がった。粗雑な計略で大公爵家はおろか他国の皇族までも貶めた上、まだ玉座を望もうとする恥知らずなどに、この国を導く資格などないわ!」
「ぐっ――!」

 痛烈な皮肉がクラフトの心を抉り、彼は(ほぞ)を噛む。暗殺されかけたジェミーからしたら、それはデール自身にもブーメランで返ってくるんじゃないの、と少しだけジト目になったが、結局バレねばどんな悪さも罪には問えない、そういうことで見逃しておく。

「結局貴様も俺と同じく地位に胡坐(あぐら)をかいただけの世間知らずよ。こんなことなら、わざわざ継承権を放棄してやる必要もなかったか。さて陛下、どうなさいましょう。俺が継承争いを降りた以上、卓にのるは泥塗れの毒杯と、とうに気品の抜けきった安酒。われらが民に飲ましてやるにはどちらがマシと言えましょうな。フフフ」
「ぐ、むむ」

 心底楽しそうな調子でデールは笑い、国王は、クラフトとルゼの間で激しく視線を往復させた。だが、そんなものやすやすと決めようもがあるはずもない。