その背中からこそこそと、隠れて周りを窺っていた少女がぴょこん出てきた。シェリンだ。
そのジェミーにそっくりの姿に、参列者から少なからずどよめきが漏れる。
「クク、クラフト殿下と夜会で踊っていたのは私ですっ! 彼は、父の借金を返す代わりに、私にジェミー様の身代わりとなるよう指示し、他のお貴族様たちにふたりが愛し合っているかのように印象操作させたのです! へ、平民の私がこんな高価なドレスを持っているわけないでしょう!」
そんな暴露と共にシェリンは鞄に詰め込んできた高価な衣装を絨毯の上にぶちまける。貴族にとっていくつか見覚えのあるであろうオーダーメイドのドレスたちが万国旗のようにはためいて舞う。
(シェリンまで……)
「くっ。セニア、見損なったよ。君までが妙な情に流されてジェミーに荷担するなんて。まったく、次から次へと小物ばかり!」
心強い援軍とジェミーが視線を交わし合って喜ぶ中……だんだんと、少しずつ顔色の変わり始めたクラフトが、ついにその足を壇下へとかけた――のだが。
「――大物の登場がご所望か?」
そのジェミーにそっくりの姿に、参列者から少なからずどよめきが漏れる。
「クク、クラフト殿下と夜会で踊っていたのは私ですっ! 彼は、父の借金を返す代わりに、私にジェミー様の身代わりとなるよう指示し、他のお貴族様たちにふたりが愛し合っているかのように印象操作させたのです! へ、平民の私がこんな高価なドレスを持っているわけないでしょう!」
そんな暴露と共にシェリンは鞄に詰め込んできた高価な衣装を絨毯の上にぶちまける。貴族にとっていくつか見覚えのあるであろうオーダーメイドのドレスたちが万国旗のようにはためいて舞う。
(シェリンまで……)
「くっ。セニア、見損なったよ。君までが妙な情に流されてジェミーに荷担するなんて。まったく、次から次へと小物ばかり!」
心強い援軍とジェミーが視線を交わし合って喜ぶ中……だんだんと、少しずつ顔色の変わり始めたクラフトが、ついにその足を壇下へとかけた――のだが。
「――大物の登場がご所望か?」



