~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「わ、私はクラフト殿下とジェミー嬢がさも親しそうにしているところを夜会で見ましたわよ!?」
「俺もだ! ジェミー嬢は最近決まりごとのようにいつもクラフト殿下と踊っていたぞ! 今さらそのようなことを言ったとて通るものか!」

 たちまち、クラフトを擁護するような声が周りからも放たれ、彼はルブロにもその冷徹な視線を下す。

「ここまで私を愚弄したのなら、このまま君たちを捕え、ペリエライツ家とそれに連なる人々を王族に対する反逆者として処断することもできるだろう。どうするジェミー、君が選ぶといい。このまま結婚式を続けるか、それとも……」
「う、あ、あ」

 役者が違う。腰が引けたルブロがその場に尻餅をドスンと着き、後ずさっていく。
 そう、クラフトの身分があれば、言葉ひとつで簡単に自分たちの命を奪うことができる。
 その姿を見てジェミーにも、これ以上の抵抗はできないと、悟らされてしまった。

(悔しい。この人がすべてやったってわかっているのに)

 ジェミーの目に、ジワリと涙が浮かぶ。
 手を尽くしたけれど、それでもクラフトの策略を打ち破ることはできなかった。