隣の後見を務めるヴォルド伯爵のぎこちないエスコートはともかく――純白の花嫁衣装に身を包み進み寄るひとりの少女に、思わず目を奪われたのだ。
普段よりいっそう艶を増した銀の髪に、大粒のアメジストもかくやの、爛々とまたたく双眼。それはベールの裏からでもその存在感を存分に示す。
「ほぉー! 美しい、さすが公爵家の姫君だ」
「しかし幸福感というよりかは、どこか戦にでも赴くかのような厳しい眼差しをなさっている」
「な、なにやら起こりそうで、胸がどきどきしてまいりますわね」
クラフトにじっと焦点を合わせたまま、注目を浴びたジェミーは参列者を制圧するかのように、ずんずんとヴァージンロードを踏破してゆく。
そこに強い意志を感じて周囲がざわめく中、彼女は壇上の数歩前で立ち止まると、クラフトと対峙した。
「クラフト殿下……」
そしてなぜか――美しく彩った顔をきつく歪ませ、自らベールをばさりと脱いで放り捨てると、クラフトに指を突き付けオルガンの演奏をつき破るような大声で言ったのだ。
普段よりいっそう艶を増した銀の髪に、大粒のアメジストもかくやの、爛々とまたたく双眼。それはベールの裏からでもその存在感を存分に示す。
「ほぉー! 美しい、さすが公爵家の姫君だ」
「しかし幸福感というよりかは、どこか戦にでも赴くかのような厳しい眼差しをなさっている」
「な、なにやら起こりそうで、胸がどきどきしてまいりますわね」
クラフトにじっと焦点を合わせたまま、注目を浴びたジェミーは参列者を制圧するかのように、ずんずんとヴァージンロードを踏破してゆく。
そこに強い意志を感じて周囲がざわめく中、彼女は壇上の数歩前で立ち止まると、クラフトと対峙した。
「クラフト殿下……」
そしてなぜか――美しく彩った顔をきつく歪ませ、自らベールをばさりと脱いで放り捨てると、クラフトに指を突き付けオルガンの演奏をつき破るような大声で言ったのだ。



