(いけないわね。こんな思考に陥ること自体、弱気になってる証明じゃない。気持ちで負けていたら、なにも変えられない。いくわよジェミー、絶対にクラフト殿下の思い通りになんかさせてやらない。あのイケメン顔を見たことないブサイク顔に歪ませて、公衆の面前でブヒブヒ泣かせてやるんだから!)
ジェミーが熱い闘志を燃え立たせ、精緻なチュールレースのグローブごと花模様を握り込み、せっかくの職人芸を台無しにしていると、部屋の外から開式の合図が届く。
『新婦様、そろそろ式が始まります。登場の準備をなさってください』
「よし――じゃミリィ、行ってくるわ」
「ご武運を」
(ふふっ。そうね、これがきっと最後の勝負だわ)
頭にベールを被せ、まるで戦場に主を見送るような言葉をくれたミリィに、ジェミーはいつも通り不敵な笑みで返した。
たとえ結果がどうなろうとも簡単には負けない。見苦しくたって、意地汚くたって、蛇のように喰らいついてやる――!
そんな新婦に似つかわしくないキリリとした表情で控室を出ると、彼女は強く足に力を込め、ヴァージンロードへと続く扉前の絨毯をぎちぎちと踏み固めていく。
ジェミーが熱い闘志を燃え立たせ、精緻なチュールレースのグローブごと花模様を握り込み、せっかくの職人芸を台無しにしていると、部屋の外から開式の合図が届く。
『新婦様、そろそろ式が始まります。登場の準備をなさってください』
「よし――じゃミリィ、行ってくるわ」
「ご武運を」
(ふふっ。そうね、これがきっと最後の勝負だわ)
頭にベールを被せ、まるで戦場に主を見送るような言葉をくれたミリィに、ジェミーはいつも通り不敵な笑みで返した。
たとえ結果がどうなろうとも簡単には負けない。見苦しくたって、意地汚くたって、蛇のように喰らいついてやる――!
そんな新婦に似つかわしくないキリリとした表情で控室を出ると、彼女は強く足に力を込め、ヴァージンロードへと続く扉前の絨毯をぎちぎちと踏み固めていく。



