~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 あれこれと手を出さず見込みのあるひとつだけに絞って、ちゃんと切り盛りしていけているのだから商才はあるのだろう。
 棚の商品の具合や客足を見れば、それなりに売れゆきはよさそうだ。従業員の顔にも不満はなさそうで、それぞれに活気と店に尽くそうとしている気概が感じられる。これはチャンスかもしれない。

 そこでジェミーは、パチンと指を鳴らす。

「ミリィ。一番おっきいやつ出して」
「は? は、はいっ」

 侍女のミリィが手に下げていたバスケットから、どでかい布袋をどちゃりと目の前のカウンターに置いた。中から溢れ出た金貨が、こぼれ出して床にチィンと音を立てる。

「ひゃあああぁぁっ!」

 オーナーは目の前に突如出現した黄金色の山に、腰を抜かして倒れ込んだ。金貨の重みに耐えきれず、カウンターの天板がミリミリと軋んでいる。
 そしてジェミーは地面を指差すといった。