~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

(間違いない。ここで、なにか大きな出来事があり、それで僕は――)

 そしてそれからは、割れた石の隙間から少しずつ水が沁み込んで来るように、断片的な記憶が思い出されて来る。
 その中に、この場所から外に出られる道筋もある。

「おい、それは確かなのか?」
「た、多分ですが……」

 首元を押さえながらルゼがそんなことを言い出したタイミングで、外から足音が聞こえてきて、ふたりは口元を押さえた。どうやら食事の時間が訪れたようだ。真顔になったウィンダスが彼に小声で尋ねる。

(信じていいのか? なら、少し休んでしっかり計画を立ててから)
(……いえ、僕らが捕まってからあまりにも日が経ちすぎてる。脱出できるなら、すぐにでも動いた方がいい気がするんです。いけますよ、少し古傷が痛んだだけですから)

 ふらつきながらもしっかりと目を見つめてきたルゼの必死さに、ウィンダスはジェミーに駄々をこねられた時のような顔をした。