「な、なんと。では――」
がっくりと肩を落とすブラウンを励ますように、ウィリアムがしっかりと述べた。
「それでも、やってみるしかないでしょう。ガーフィール殿、なにとぞお願いいたします。王国兵を捜索に当たらせよとまでは言えませぬが、なにとぞ我らが宮中で動くお許しをいただきたく」
「ウィリアム殿……。ち、父上、自分もこの通りです!」
深く頭を下げるふたりを、ガーフィールはがっしり腕を組んで見下ろし、そして問いただした。
「うーむ。なぜそうまでなさる。たとえ、クラフト殿下がジェミー嬢と婚約し、ペリエライツ家の権力を利用して玉座を掴まれたとて、そこまでこの王国が荒れる、ということは我には考えられないのだが。貴殿たちに、そこまでする理由はあるのか?」
「「それは――」」
彼らは物語の背景も、これからペリエライツ一家が処刑され、王国が騒乱に見舞われる未来のことも知ってはない。
ただ、あの――いつも周りを笑顔にしながら、今も望まない婚姻を覆そうと立ち向かっているであろう、愛すべきひとりの少女のことを考えると――。
がっくりと肩を落とすブラウンを励ますように、ウィリアムがしっかりと述べた。
「それでも、やってみるしかないでしょう。ガーフィール殿、なにとぞお願いいたします。王国兵を捜索に当たらせよとまでは言えませぬが、なにとぞ我らが宮中で動くお許しをいただきたく」
「ウィリアム殿……。ち、父上、自分もこの通りです!」
深く頭を下げるふたりを、ガーフィールはがっしり腕を組んで見下ろし、そして問いただした。
「うーむ。なぜそうまでなさる。たとえ、クラフト殿下がジェミー嬢と婚約し、ペリエライツ家の権力を利用して玉座を掴まれたとて、そこまでこの王国が荒れる、ということは我には考えられないのだが。貴殿たちに、そこまでする理由はあるのか?」
「「それは――」」
彼らは物語の背景も、これからペリエライツ一家が処刑され、王国が騒乱に見舞われる未来のことも知ってはない。
ただ、あの――いつも周りを笑顔にしながら、今も望まない婚姻を覆そうと立ち向かっているであろう、愛すべきひとりの少女のことを考えると――。



