そんなカーライルの忠告も聞かずルブロは怒りのままにドスンとテーブルを叩くと、息子を指差し命じる。
「いい機会だ、わしがペリエライツ家を奪い取った暁にはお前が次の当主となる! けちな大使業務など捨て去って、王都で公爵家の世継ぎとして華々しい生活を満喫するがよい!」
公爵家の次期当主の座など、普通に考えれば誰もが涎を垂らして欲しがる地位のはず。しかし、そんな誘惑に心揺れることもなく、カーライルは首を横に振ると鋭く言い切る。
「お断りします」
「な、なんだと!? お前は自分の言っていることがわかっているのか? 公爵家当主だぞ? 伯爵などとはわけが違う。この王国において王族を除けば、他に並ぶもののない、最高級の身分。誰もがお前を敬い、へりくだって頭を垂れるのだ。それを手にする機会を自ら棒に振るような真似をしようというのか!」
思っても見ない息子の反抗に戸惑うルブロ。だが、答えるカーライルの声には信念がこもっている。
「父上。ボクはこの家を飛び出した身ですが、なにもこの地を嫌っているわけではない。むしろ、ここに生まれたことに誇りを抱いています。この土地や、ここの人たちは子供の頃臆病で引き篭もりがちだったボクを、おおらかな気質で受け入れてくれていましたから」
「いい機会だ、わしがペリエライツ家を奪い取った暁にはお前が次の当主となる! けちな大使業務など捨て去って、王都で公爵家の世継ぎとして華々しい生活を満喫するがよい!」
公爵家の次期当主の座など、普通に考えれば誰もが涎を垂らして欲しがる地位のはず。しかし、そんな誘惑に心揺れることもなく、カーライルは首を横に振ると鋭く言い切る。
「お断りします」
「な、なんだと!? お前は自分の言っていることがわかっているのか? 公爵家当主だぞ? 伯爵などとはわけが違う。この王国において王族を除けば、他に並ぶもののない、最高級の身分。誰もがお前を敬い、へりくだって頭を垂れるのだ。それを手にする機会を自ら棒に振るような真似をしようというのか!」
思っても見ない息子の反抗に戸惑うルブロ。だが、答えるカーライルの声には信念がこもっている。
「父上。ボクはこの家を飛び出した身ですが、なにもこの地を嫌っているわけではない。むしろ、ここに生まれたことに誇りを抱いています。この土地や、ここの人たちは子供の頃臆病で引き篭もりがちだったボクを、おおらかな気質で受け入れてくれていましたから」



