~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 ウィリアムはテーブルに近付くと、ルゼからの手紙を胸にそっとしまう。主の無茶を想像できなかったのは配下として失格だが、どこか初めて我が儘を言ってくれたようで嬉しくもある。そんなことを感じながら。

 すでに部下にはロドリエ商会を見張らせている。怪しい動きがあればすぐに彼のもとへ連絡がくるだろう。
 ウィリアムもブラウンを見送りながら、ルゼから託された役割をこなすべく、現地へと足を向けた。

 ――この時から、少しずつ王都の緊張は高まっていく。

 そして、もうすぐこの地を舞台とした劇的なイベントが始まろうとしている――そんな予感が、街で暮らす人々の間で密かに高まりを見せ始めるのだ。