「なるほどね。徹底的に調べ回ってきたというわけですか」
「関与を、認めるんだな?」

 よし、行ける。
 やっと険しくなったジェイクの表情に手ごたえを感じ、ルゼはようやく彼が罪を告白するのだとわずかに肩の力を緩めたところ。

「残念ですね」

 ピィ――――ッ。そこでジェイクは甲高い指笛を鳴らし、たちまち扉の外から警備員が雪崩れ込んでくる。
 周囲を隙間なく囲われ、立ち竦むルゼ。そこへジェイクはにっこりといやらしく笑いかけ賞賛してきた。

「いやいや、お若いのに大変頑張られましたね、素晴らしい。確かに、あなたのお話を広められれば少々厄介なことになる。しかし、それはできればの話。あなたも他の方々と一緒に静かにしておいてもらいましょう。ジェミー嬢とクラフト殿下の婚姻が済むまでね」
「くそっ! やはり、それが目的か……」

 四方を囲んだ警備員に取り押さえられ、ルゼは抵抗もできずに目と口を塞がれる。