欲しいものを手に入れるためには、それがどこで、どうやって手に入っているのかを教わることが必要だと、ある日知ることができた。そこで、私は色々考えた末、普通に暮らす人々をつぶさに観察し、真似てみることにしたのです。
彼らが毎日どんな生活をしているのか。なにを買ってなにを捨てているか。
それを理解しようと、汚れた身なりを整えるために冷たい川で水を浴び、服飾店のごみを漁って綺麗な布や錆びて使えなくなった針やら鋏を探して、どうにかましな服を作ってみた。
しかし、異国民の浅黒い肌はこの国では蔑まれる。それを隠すため、白粉だけはどうしても市場で盗まざるを得なかった。そうして肌を隠すことでやっと、私は日雇いの仕事で糊口を凌ぐことができるようになったのです。それが、私という人間の価値が初めて上がった瞬間でした。
その少し後、私に人生で最大といっていい転機が訪れてしまった。たまたま善意ある公爵様が、その頃やっとこさ商家の下働きに抱えられた私に目をつけてくれたのですよ。商売は面白いものです。なにせ、同じものが様々な条件によって価値が変化するんですから。
そう、あらゆるものには価値があります。そしてその頃の私は、自らの価値を高めようと誰よりも貪欲だった。また、あの冷たく固い地面で眠らないために――そして他から認められる人間になりたくて、そのために、私はよく周りを観察した。そしてやっと分かってきたのです、まず一番になにに手を伸ばすべきだったのかを。
彼らが毎日どんな生活をしているのか。なにを買ってなにを捨てているか。
それを理解しようと、汚れた身なりを整えるために冷たい川で水を浴び、服飾店のごみを漁って綺麗な布や錆びて使えなくなった針やら鋏を探して、どうにかましな服を作ってみた。
しかし、異国民の浅黒い肌はこの国では蔑まれる。それを隠すため、白粉だけはどうしても市場で盗まざるを得なかった。そうして肌を隠すことでやっと、私は日雇いの仕事で糊口を凌ぐことができるようになったのです。それが、私という人間の価値が初めて上がった瞬間でした。
その少し後、私に人生で最大といっていい転機が訪れてしまった。たまたま善意ある公爵様が、その頃やっとこさ商家の下働きに抱えられた私に目をつけてくれたのですよ。商売は面白いものです。なにせ、同じものが様々な条件によって価値が変化するんですから。
そう、あらゆるものには価値があります。そしてその頃の私は、自らの価値を高めようと誰よりも貪欲だった。また、あの冷たく固い地面で眠らないために――そして他から認められる人間になりたくて、そのために、私はよく周りを観察した。そしてやっと分かってきたのです、まず一番になにに手を伸ばすべきだったのかを。



