だが、もしジェミーがそれを越えるほどの才覚の持ち主、一国の運命を変えるほどの影響力を持った人物だったならば?
心にある秤が大きくぐらつくのを感じ、クラフトの口元に冷たい笑みが浮かんだ。
(いいね。セニアを切り捨てるのもありかもしれない)
最近のセニアの行動は、クラフトの望みとはかけ離れつつある。
民衆の同情心を集めるために、セニアにジェミーの黒い噂を流させたのはクラフトだ。
しかしそのせいか、嫉妬余った彼女は度々王宮を訪れてクラフトにまとわりついたり、女としての扱いづらい部分が目立つようになってきた。今もなにやら、勝手にジェミーに不必要な勝負を挑みかけて苦戦している。
ならば、逆に考え、復活したエキュリゼ家の力だけを利用し、セニアの方を使い捨てにすればいい。
どちらを選んでも、クラフトの最大の目的は達成されるのだから。
ジェミーとセニアというふたりの王妃候補と、その家柄の後ろ盾。第一王子失脚の下準備に、密なる隣国の支援。クラフトの準備は着々と整っている。
ジェミーとの正式な婚約を契機として、この王国の命運を握る事態は大きく動き始めるだろう。
心にある秤が大きくぐらつくのを感じ、クラフトの口元に冷たい笑みが浮かんだ。
(いいね。セニアを切り捨てるのもありかもしれない)
最近のセニアの行動は、クラフトの望みとはかけ離れつつある。
民衆の同情心を集めるために、セニアにジェミーの黒い噂を流させたのはクラフトだ。
しかしそのせいか、嫉妬余った彼女は度々王宮を訪れてクラフトにまとわりついたり、女としての扱いづらい部分が目立つようになってきた。今もなにやら、勝手にジェミーに不必要な勝負を挑みかけて苦戦している。
ならば、逆に考え、復活したエキュリゼ家の力だけを利用し、セニアの方を使い捨てにすればいい。
どちらを選んでも、クラフトの最大の目的は達成されるのだから。
ジェミーとセニアというふたりの王妃候補と、その家柄の後ろ盾。第一王子失脚の下準備に、密なる隣国の支援。クラフトの準備は着々と整っている。
ジェミーとの正式な婚約を契機として、この王国の命運を握る事態は大きく動き始めるだろう。



