そして最近、ジェミーにいくつか男の影が見え始めたのも気になるとところだ。先ほど接触を図ったと言った第一王子に加え、帝国に赴任している大使、とある伯爵家の青年が警護役のような形で付き従っているのを、学内でもちらほら見かけた。
加えて奇妙なことに、帝国と周辺諸国の関係を改善させた立役者も彼女だという情報が入っている。
相変わらず“永の蒼”をこちらが握っているという状態は変わらないが、それによってクラフトが帝国を弱体化させ、将来的に王国の傘下に収めようという計画の方は潰えた。彼にとって好ましくない方向に事態が動いてしまったのは確かだ。
「見誤っていたのかもしれないな。ジェミーの資質を」
クラフトがセニアを次期王妃として選んだのは、生来の純粋さに加えてその出自と成り立ちが、民の心を掴むのに適していると思ったからだ。
もともとは高貴な生まれだった少女が、悲しい事故で両親を亡くし、ひとり身寄りもなく孤児院で暮らしていたところを偶然下級貴族に拾われ、そして数年後、王子と運命の出会いを果たす。そんなお伽話のような人生。
あげく本当に王子と結ばれ、広大な王国の王妃にまで成り上がれば、民衆たちはこぞって彼女を賛美し、壮大でロマンチックな物語として脚色し世に広めてくれるだろう。
世論の力は侮れない。それはクラフトが国を治むるにあたっても、大きく背中を押すことになるはず。
加えて奇妙なことに、帝国と周辺諸国の関係を改善させた立役者も彼女だという情報が入っている。
相変わらず“永の蒼”をこちらが握っているという状態は変わらないが、それによってクラフトが帝国を弱体化させ、将来的に王国の傘下に収めようという計画の方は潰えた。彼にとって好ましくない方向に事態が動いてしまったのは確かだ。
「見誤っていたのかもしれないな。ジェミーの資質を」
クラフトがセニアを次期王妃として選んだのは、生来の純粋さに加えてその出自と成り立ちが、民の心を掴むのに適していると思ったからだ。
もともとは高貴な生まれだった少女が、悲しい事故で両親を亡くし、ひとり身寄りもなく孤児院で暮らしていたところを偶然下級貴族に拾われ、そして数年後、王子と運命の出会いを果たす。そんなお伽話のような人生。
あげく本当に王子と結ばれ、広大な王国の王妃にまで成り上がれば、民衆たちはこぞって彼女を賛美し、壮大でロマンチックな物語として脚色し世に広めてくれるだろう。
世論の力は侮れない。それはクラフトが国を治むるにあたっても、大きく背中を押すことになるはず。



