~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「あら、もう終わりですか?」
「もういい。遊んでないで話の続きをしよう」
「なによそれ。あなたの方が聞いてきたんじゃないですかー」

 不満たらたらのジェミーをやりすごしつつ、ルゼはソファに座ると項垂れる。

 同じように体面に座ったこの少女が、どうすれば、自分を特別に考えてくれるのかが知りたい。
 人として信用してもらっている実感はあるものの、いまいち男として見てくれているのか自信がない。近くに置いてくれるのが嬉しい反面、単なる知り合いという立ち位置から一生抜け出せないのでは、という不安が過るばかりだ。

 だが、今は彼女の憂いを取り去ってやることの方が重要か。真面目な表情の裏に複雑な気持ちを隠すと、彼はランデルシア領内で起きた事故の報告を語り出した。

「あちらの招待に応じたことで、君の家族たちが巻き込まれた事故だけれど……現場検証を行った結果いくつかの不審な点が見つかったんだ。当時ペリエライツ家の馬車は、切り立った崖に添うような、険しい道を通行中だったらしい。そこへ、斜面から土砂が崩落してきて車体は流され、崖下へと落下した。ならば生死は別として、そこに彼らの体が残っていないとおかしい。ここまでの事情は前も聞いたね?」