「どう? そんなのは、僕にだってやってやれるんだけど。特別なことみたいに言わないでほしいな」
ルゼの方がデールよりやや背が低いので、その分目線がよりしっかりと合っているはず。だが、そうされたジェミーはどうもきょとんとしていて反応に乏しい。かぱっと眼を開いてこちらを凝視する様は、まるで純真無垢な子供のようだ。
そうした表情をすると、ジェミーの顔立ちのきつさが中和され、いつもよりかわいらしく思えてくる。このすみれ色の瞳が、今、自分だけを映しているんだ――そんなことを考えていると、次第にルゼの胸には恥ずかしさが込み上げてきた。
「なにか、言わないの?」
だが、このまま解放するのも悔しいし、意地で仏頂面を貫いていたところ。
くすっ――と、ジェミーは自然な笑みを浮かべて見せた。
「残念だけど、あなた相手だとあんまりそういう気分にならないんですもん。どうしても仲間意識が先に立っちゃうのかな」
「くそっ」
終いにはケタケタ笑い始めた彼女にがっかりして力が抜け、ルゼはゆっくりと体を離す。帝国でのあれこれで少しは意識し合う間柄になれたように感じたのは、自分だけだったのだろうか。
ルゼの方がデールよりやや背が低いので、その分目線がよりしっかりと合っているはず。だが、そうされたジェミーはどうもきょとんとしていて反応に乏しい。かぱっと眼を開いてこちらを凝視する様は、まるで純真無垢な子供のようだ。
そうした表情をすると、ジェミーの顔立ちのきつさが中和され、いつもよりかわいらしく思えてくる。このすみれ色の瞳が、今、自分だけを映しているんだ――そんなことを考えていると、次第にルゼの胸には恥ずかしさが込み上げてきた。
「なにか、言わないの?」
だが、このまま解放するのも悔しいし、意地で仏頂面を貫いていたところ。
くすっ――と、ジェミーは自然な笑みを浮かべて見せた。
「残念だけど、あなた相手だとあんまりそういう気分にならないんですもん。どうしても仲間意識が先に立っちゃうのかな」
「くそっ」
終いにはケタケタ笑い始めた彼女にがっかりして力が抜け、ルゼはゆっくりと体を離す。帝国でのあれこれで少しは意識し合う間柄になれたように感じたのは、自分だけだったのだろうか。



