~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「あらぬ疑いをかけてしまった無礼をお詫びいたします」
「かまわぬ。俺としても帝国の件でお前に借りを作ったからな。多少のことは大目に見てやろう。で、そういえば、あの件は真剣に考えて見たか?」
「は? ええと、いったいなんのことでしょう」

 つい気が抜けて、ジェミーはぽかんと口を開けた。
 特にこれ以上、デールに頼まれごとをしていた覚えはないのだが。これまでのやり取りを思い出している間に、彼は椅子から立ち上がると、どんどんジェミーとの距離を詰めてきた。

「な、なんでございましょう」

 王宮のものとは言え、招かれたのは個人用の面談室のため、そう広くはない。
 デールが体が触れそうになるくらいに近づいてくるので、ジェミーはじりじりと後ずさりしていった。だが、それを繰り返しているとほどなく壁が背中に着いてしまう。

(ち、近い近い近い!)

 もはや逃げ場もない状況で、デールの右腕がドンとジェミーの顔の隣につき出される。