~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 ならそうと最初から言ってくれればいいのに。

 憤慨したいのは山々だったが、デールの機嫌が直ったならば、その内に確かめておきたいことがある。
 ジェミーは自分の口からも帝国であったことを簡潔にまとめて伝えると、デールに質問の許可を求めた。

「王太子殿下、実はわたくし、お伺いしたいことがございまして。よろしいでしょうか」
「いいだろう。今の俺はわりと機嫌がいい。答えられることならば答えてやる」

 いつになく上機嫌のデールに、ジェミーは今回のペリエライツ家に降りかかった災難について、どう尋ねるか迷う。

 実はいまだ、ジェミーはこの王太子が自分たちに完全に味方してくれるとは思っていない。なぜならば、本来彼は、物語上ではペリエライツ家を排除する側だったからだ。ジェミーがクラフトと婚約した際に、彼は父ガースルがクラフトの王位継承権を確かなものとするため自分の命を狙ったとする罪を告発し、こちらの一家全員を処刑へと追い込んでいた。

 だが、ジェミーには父がそんなことを目論むはずはないという確信があった。そして執務の傍ら、家にあるいろいろな記録などを密かに当たり、そこで予想通り、いくつもの不審な痕跡が見つかったのだ。