赤いさらりとした髪をした彼が、人さらいに連れ去られるセニアの姿に大きく目を見開いたのが見えた。けれど、それを最後に男はどんどん人気のない通りへと、セニアを連れ去ってゆく。
「へ、へへ。大人しくしてな。売り物に傷をつけたくはねえんだ」
そして逃げ切ったと判断したのか、彼女を荷物のように乱暴に下ろすと、体を押さえ込んで手足をロープできつく縛った。
「へへへ。綺麗な桃色の髪の娘とはな。こりゃいい金になりそうだぜ」
セニアは青ざめるばかりで、おそろしくてものも言えない。
震える口を布が覆い、悲鳴すら上げられなくなる。そして、セニアに頭から大きな荷物袋が被せられようとした、その時――。
「私の目の届く範囲で、よくもそんな不埒な真似を行ってくれたな!」
鋭く咎める声が響き、人さらいが振り返る。
するとそこには息を弾ませた、あの青年がいた。
「へ、へへ。大人しくしてな。売り物に傷をつけたくはねえんだ」
そして逃げ切ったと判断したのか、彼女を荷物のように乱暴に下ろすと、体を押さえ込んで手足をロープできつく縛った。
「へへへ。綺麗な桃色の髪の娘とはな。こりゃいい金になりそうだぜ」
セニアは青ざめるばかりで、おそろしくてものも言えない。
震える口を布が覆い、悲鳴すら上げられなくなる。そして、セニアに頭から大きな荷物袋が被せられようとした、その時――。
「私の目の届く範囲で、よくもそんな不埒な真似を行ってくれたな!」
鋭く咎める声が響き、人さらいが振り返る。
するとそこには息を弾ませた、あの青年がいた。



