~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 セニアはエレマール家で散々しつけられた通りのお辞儀をすると、国王の前に進み出た。その可憐な姿に、「おお……」と周りの貴族からため息がこぼれる。
 宰相のロドムが、やや苦々しげな表情でこちらをちらりと見ると咳払いし、口上を述べ始めた。

「十四年程前に不幸な事故があり、エキュリゼ公爵夫妻はこの世を去り、その第一子であったセニアという少女も姿を消した。以後、エキュリゼ家は継承する者もなく、公爵家から席を外れることとなっていたのである。しかし、この度王都の修道院にて彼らの血筋を受け継ぐと目される者が見つけられ、その類い稀なる容姿、過去の所持物などから真の継承者であると判断された。よって、陛下のご温情により、本年度からエキュリゼ家を復活させ、このセニアを暫定的に公爵として認めることと相成った!」

 大きな拍手が会場で響き、セニアは深く腰を折る。
 国王が慈愛溢れる眼差しで、その場に跪いたセニアを見下ろした。

「うむ、そなたの顔立ちはかの公爵夫人とそっくりである。エキュリゼ公爵は王国の発展に多大な貢献をし、我らが治世をよく支えてくれた。故にわしもまた、そなたとその係累の今後に期待しよう。この国の強き柱となる役割を、今後も担っていってくれるな?」
「は、はっ! 力の限りを尽くします……」