「ふ~ん、なるほど。それでルゼ様は、いつもしかめっ面ばっかりなのね」
「しかめっつらばっかりなのね~」
ジェミーに身体を預けたターニャが口調を真似、ウィリアムの口からふっと吐息のような笑いが零れる。
「その点に関しては、恥ずかしながらそばにいた私に責任があると申せましょうな」
「あらやだ。そういうことを言いたかったわけじゃないんですのよ、おほほ」
ついつい同意しそうになりながらジェミーが空笑いでフォローすると、ウィリアムは後悔の滲む苦笑で答えて見せた。
「私では、せいぜい一般的な教育を施し、お体の安全をお守りすることが関の山で、あの方に自らが生きる上での指針をお与えすることは敵いませんでした。その後は大過なく健やかに育たれたものの、トーミアス家の当主としてのお務めを果たされることになった今でもそれを手にされたご様子はなく、それだけは私どもも心残りでならないのです」
ジェミーとしては、どう生きることが幸せなのかなんて難しいことを、他の誰かに教えるなんて出来なくたって仕方ないことだと思うし、なんと言って慰めればいいのか分からない。
なので、とりあえずルゼに関して思ったことを素直に告げた。
「しかめっつらばっかりなのね~」
ジェミーに身体を預けたターニャが口調を真似、ウィリアムの口からふっと吐息のような笑いが零れる。
「その点に関しては、恥ずかしながらそばにいた私に責任があると申せましょうな」
「あらやだ。そういうことを言いたかったわけじゃないんですのよ、おほほ」
ついつい同意しそうになりながらジェミーが空笑いでフォローすると、ウィリアムは後悔の滲む苦笑で答えて見せた。
「私では、せいぜい一般的な教育を施し、お体の安全をお守りすることが関の山で、あの方に自らが生きる上での指針をお与えすることは敵いませんでした。その後は大過なく健やかに育たれたものの、トーミアス家の当主としてのお務めを果たされることになった今でもそれを手にされたご様子はなく、それだけは私どもも心残りでならないのです」
ジェミーとしては、どう生きることが幸せなのかなんて難しいことを、他の誰かに教えるなんて出来なくたって仕方ないことだと思うし、なんと言って慰めればいいのか分からない。
なので、とりあえずルゼに関して思ったことを素直に告げた。



