~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 やや熱を持つ両のほっぺを手のひらで押さえたり、手でパタパタと扇いでいると、ルゼが肩の後ろから覗き込んできた。想定外の距離の近さにまた体温が急上昇する。

「な、なんですか! 顔になにかついてますか!?」
「いいや。でもこの際あなたの顔をじっくり目に納めておくのもいいかもと思って。表情がよく動いて飽きないし」

 ルゼのそんな言葉に、心配とストレスで荒ぶる感情を持て余し気味のジェミーは大きく頬っぺたを膨らます。

「私を玩具代わりにしないでください! ったく、あの時もカーライルが嫌いだからって、人をダシにしてくれたこと、まだ許してないんですからね」
「そんな風に思ってたんですか? ちゃんと真剣に自分の言葉で伝えたつもりだったんだけど。やれやれ、これじゃちゃんと段階を踏まないとダメだな」

 その態度に腰に手を当てて息を吐き出すと、彼は姿勢を正し、ジェミーに向き合って真面目な調子で言った。

「ジェミー嬢。いいや、ジェミー。お願いしたいことがあるんだ。その……僕とちゃんとした友達になってくれないか? 僕は、あなたとこうして色んなことをするのが、結構楽しいと、最近そんな風に感じてて」