ジェミーは自分の監督不行き届きに頭を抱えた。チョコレートの完成に注力し過ぎて、彼らの動向にあまり気を払っていなかったことが今さらながら後悔される。
「わはははっ、おもしろいではないか! では余はさらに美味を味わえ役得というわけだな。よろしい。ではそなたたちが精魂込めて作った品をこの場に持って参るがいい」
皇帝はよほどチョコレートが気に入ったのか、座席に戻りご機嫌な様子でそわそわと体を揺らしだした。ことは完全にジェミーの手から離れ、もう手の出しようもない。
ふたりがそれぞれの配下に準備をさせている間、ジェミーは自分が令嬢であるという矜持もかなぐり捨ててルゼの胸ぐらを掴み上げた。
(ちょっとぉぉぉ! いったい、どうしてこんなことをしでかしたわけ!? カーライルになにか唆されましたの? なら――)
(成り行きってやつですよ。でも)
だが彼は、覚悟の決まった瞳でジェミーを見つめると、耳もとでこっそり彼女だけに聞こえる声で呟く。
(約束したでしょ、一緒にアルサイド様を探してくれるって。でもそれ以上に今、僕はあなたのそばから離れたくないんだ)
(ふぎゃっ!)
「わはははっ、おもしろいではないか! では余はさらに美味を味わえ役得というわけだな。よろしい。ではそなたたちが精魂込めて作った品をこの場に持って参るがいい」
皇帝はよほどチョコレートが気に入ったのか、座席に戻りご機嫌な様子でそわそわと体を揺らしだした。ことは完全にジェミーの手から離れ、もう手の出しようもない。
ふたりがそれぞれの配下に準備をさせている間、ジェミーは自分が令嬢であるという矜持もかなぐり捨ててルゼの胸ぐらを掴み上げた。
(ちょっとぉぉぉ! いったい、どうしてこんなことをしでかしたわけ!? カーライルになにか唆されましたの? なら――)
(成り行きってやつですよ。でも)
だが彼は、覚悟の決まった瞳でジェミーを見つめると、耳もとでこっそり彼女だけに聞こえる声で呟く。
(約束したでしょ、一緒にアルサイド様を探してくれるって。でもそれ以上に今、僕はあなたのそばから離れたくないんだ)
(ふぎゃっ!)



