突然のふたりの暴挙に一番驚いたのはジェミーだ。
「ちょ、ちょっとふたりとも! ここは陛下の御前ですよ! 下手な行動をすれば首が飛びますわっ! 今すぐ謝罪をし、言ったことを取り下げるのです! 私のために争わないで~!(あ、言っちゃった)」
混乱の最中、ジェミーの脳内にインプットされた少女漫画語録から、謀らずしもそんな言葉が出てしまったのは偶然ではなかったのかもしれない。
リアルで言うと相当恥ずかしいセリフだが、そのくらいでこの事態に収拾がつくのなら安いもんである。
そりゃそうだ。なんせ他ならぬこの国のトップが開いた、ある意味国の命運を握る会合を、私的すぎる思惑でかき乱そうというのだから。ここにハリセンでもあったなら、この馬鹿男どもを思いっきり真上からしばき倒してやりたいところなのだ。
だが……慌てて発言の撤回を促すジェミーに対しカーライルは取り澄ました顔で告げた。
「ジェミー、君は少しの間口を閉じておいてくれないか。これはこちらにとって命より大事なことでね。ボクは、こいつが君のそばを付きまとっていることが気に入らない。なにせボクは……君に救われた学生時代の頃からずっと、自分こそがいつか、隣に立って君を守るんだと思って来たんだから」
「なっ、こんなとこでなに言い出すのよ!?」
「ちょ、ちょっとふたりとも! ここは陛下の御前ですよ! 下手な行動をすれば首が飛びますわっ! 今すぐ謝罪をし、言ったことを取り下げるのです! 私のために争わないで~!(あ、言っちゃった)」
混乱の最中、ジェミーの脳内にインプットされた少女漫画語録から、謀らずしもそんな言葉が出てしまったのは偶然ではなかったのかもしれない。
リアルで言うと相当恥ずかしいセリフだが、そのくらいでこの事態に収拾がつくのなら安いもんである。
そりゃそうだ。なんせ他ならぬこの国のトップが開いた、ある意味国の命運を握る会合を、私的すぎる思惑でかき乱そうというのだから。ここにハリセンでもあったなら、この馬鹿男どもを思いっきり真上からしばき倒してやりたいところなのだ。
だが……慌てて発言の撤回を促すジェミーに対しカーライルは取り澄ました顔で告げた。
「ジェミー、君は少しの間口を閉じておいてくれないか。これはこちらにとって命より大事なことでね。ボクは、こいつが君のそばを付きまとっていることが気に入らない。なにせボクは……君に救われた学生時代の頃からずっと、自分こそがいつか、隣に立って君を守るんだと思って来たんだから」
「なっ、こんなとこでなに言い出すのよ!?」



