~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 すると彼女たちはびくっとその場に留まり、気味悪がるような目でジェミーを見る。

「どうかいたしまして?」
「い、いいえ。そのぉ~」
「わ、わざわざ頭などお下げにならなくとも。私たちはジェミー様のしもべ。ご用とあらばこちらから喜んで参らせていただきますのに、もう」
(あっちゃー。ここまでひどかったとは)

 ジェミーは思わず額を押さえる。冗談っぽくリエッタの方がごまかしたが、おそらく以前のジェミーはもっと威圧的な命令口調で、彼女たちを思う存分振り回していたのだろう。たとえばジェミーの言葉をふたりに違和感なく受け取らせるには『光栄に思いなさい。あなたたちには、今度特別に私の快癒祝いの茶会へ参加する権利を与えてあげる。手土産になにかおもしろい話でも持参して来ることね。おーっほっほ!』とか居丈高に言うべきだったのかもしれない。

 しかし、ここへ来てそれを正す必要もない。なにせこれからのジェミーは、とっととこれまでの行いを脱却して、皆の好感度を上げてゆく必要があるのだから。
 ジェミーは務めてしおらしく、彼女たちに微笑んだ。