~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 素直に喜びを表すと、疲れすらも吹き飛ばしてジェミーは部屋を飛び出していった。
 ルゼに目配せされウィリアムがその後を追う。

「ふう、間に合ってよかった」

 そんなジェミーを見送ると、ルゼが疲労困憊(こんぱい)といったていでその場に尻餅をつく。その姿にカーライルが鼻を鳴らす。

「ふん。まったく貴族らしくない無様な解決方だね。だがどうして、そんなになるまで。君もジェミーのことを憎からず思っているとでも?」
「さあ? まだわからないけど、でも……」

 ルゼはさして悩まず、憑き物が落ちたようにさっぱりした顔で答えた。

「あんなうだうだしてるジェミー嬢、見たくなかったから。障害なんかものともせずに、いつも自由につっ走る。僕は彼女に、そんな風でいてもらいたいんだ」

 その後すぐに自分で言ったことを思い返し、ルゼの頬に赤みが差す。
 その初々しい様子にカーライルは舌打ちして吐き捨てた。