だが、せっかくのヒロインの実物を拝めて嬉しい反面、なんだか彼女を見るだけで胸がむかむかするのはどういうわけか。前世の自分と悪役令嬢だったジェミーが同居している矛盾がそうさせているのかもしれない。
(くわばらくわばら。下手に近づいたら、なんだか要らないことが口を衝いて出ちゃいそう。慣れないうちは気をつけない
と)
幸い、講堂の座席は貴族と平民でわかれているものの、そのルールさえ守れば自由に座ってよいようだ。ジェミーはエレマール家――確か子爵家だったか、のセニアが視界の中に映らないよう、それとなく離れた席に座る。
そして物語の記憶をいろいろ探るうちにいつしか思い出した。
(そういえば、この国には第三王子っていうのが存在したのよね)
レビエラ王国の第三王子アルサイド。
王太子のデール、第二王子のクラフトに次ぐ継承権を持つその王子は、確かジェミーたちと同学年だったはずだ。
しかしセニアと違ってその存在を探すことは難しい。なぜならば、彼は作中で名前とシルエットしか表さないかなりのレアキャラだからだ。どうしてか学園に在学中も偽名を使い、お忍びで登校していて、公的行事にもあまり姿を表さないらしく、ジェミーの記憶にも彼の姿は存在しない。
(くわばらくわばら。下手に近づいたら、なんだか要らないことが口を衝いて出ちゃいそう。慣れないうちは気をつけない
と)
幸い、講堂の座席は貴族と平民でわかれているものの、そのルールさえ守れば自由に座ってよいようだ。ジェミーはエレマール家――確か子爵家だったか、のセニアが視界の中に映らないよう、それとなく離れた席に座る。
そして物語の記憶をいろいろ探るうちにいつしか思い出した。
(そういえば、この国には第三王子っていうのが存在したのよね)
レビエラ王国の第三王子アルサイド。
王太子のデール、第二王子のクラフトに次ぐ継承権を持つその王子は、確かジェミーたちと同学年だったはずだ。
しかしセニアと違ってその存在を探すことは難しい。なぜならば、彼は作中で名前とシルエットしか表さないかなりのレアキャラだからだ。どうしてか学園に在学中も偽名を使い、お忍びで登校していて、公的行事にもあまり姿を表さないらしく、ジェミーの記憶にも彼の姿は存在しない。



