~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 本心から言えば、とっとと寄宿舎に帰ってベッドに潜り込みたかった。だけれど、ペリエライツ家の人たちにはよくしてもらってる恩もあるし、どうせ誰にも本当のことなど言えやしない。ならばせめて、自分を頼ってくれる子供の遊び相手でもして、わずかな時間でも辛いことを忘れていたい。
 そう思ったカーライルはジェミーの相手をしてあげることにしたのだ。
 すると、パッと嬉しそうな顔になったジェミーは、ぐいぐいと彼の手を引っ張っていく。

「やったぁ! それじゃカーライルお兄ちゃん、外に出ましょ! こっちこっち!」
「ちょっと! 危ないから走らないでゆっくり行こうね」
「ハハハ、くれぐれも娘に怪我だけはさせんでくれよ」

 こんなボクのことをお兄ちゃん、だなんて――。
 執務室を出る時に謎の悪寒を感じたが、突然できた妹分の存在に微笑ましさを覚えつつ、彼は庭へと連れ出された。そしてしゃがみこみ、なるべく優しく聞こえるようジェミーに尋ねかける。

「それで、なにをして遊ぼうか。おままごととか、お花の冠でも作る? それとも、かくれんぼやかけっこがいいかな?」