それはそうだ。ただでさえ遠くから来た、右も左も分からない田舎者かつ、こんな女々しい容姿。王都に住むプライドの高い貴族からの当たりはそれはひどいものだった。
罵倒や暴力なんかならまだマシ。服や下着は隠されるわ、鞄は雨の日には必ず外に放り出されるわ、食事は掠め取られるわ――。盗みや教員への悪戯なんかも強要されたりして、校内でも寄宿舎でも心の休まる時がなかった。
なんせ、カーライルはそれまでの孤独な生活で、他の子どもとの付き合い方や、力関係をまったく理解していなかったのだ。そういう陰険なやり方に対してどうすればいいのかなにも分からず、作り笑いを浮かべることしかしなかったのだから、仕方ないことだったのかもしれない。
そのせいで入学から数週間後、再度ペリエライツ家を訪れることになった時は、すでにげっそりとやつれていて、鏡で見てもひどい有様だった。
「し、失礼します」
消え入りそうな声で執務室に入室したカーライルは、一番にガースルにそのことを指摘された。
「いったいどうしたのだねカーライル。その表情は只事ではないぞ。もしや、学校生活がうまくいっていないのか? ルブロの息子なら、私の子も同然。誰にも相談できないことがあるなら、ぜひ話してみたまえ」
罵倒や暴力なんかならまだマシ。服や下着は隠されるわ、鞄は雨の日には必ず外に放り出されるわ、食事は掠め取られるわ――。盗みや教員への悪戯なんかも強要されたりして、校内でも寄宿舎でも心の休まる時がなかった。
なんせ、カーライルはそれまでの孤独な生活で、他の子どもとの付き合い方や、力関係をまったく理解していなかったのだ。そういう陰険なやり方に対してどうすればいいのかなにも分からず、作り笑いを浮かべることしかしなかったのだから、仕方ないことだったのかもしれない。
そのせいで入学から数週間後、再度ペリエライツ家を訪れることになった時は、すでにげっそりとやつれていて、鏡で見てもひどい有様だった。
「し、失礼します」
消え入りそうな声で執務室に入室したカーライルは、一番にガースルにそのことを指摘された。
「いったいどうしたのだねカーライル。その表情は只事ではないぞ。もしや、学校生活がうまくいっていないのか? ルブロの息子なら、私の子も同然。誰にも相談できないことがあるなら、ぜひ話してみたまえ」



