~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 屋敷に出向いた時、彼が最初に引き合わされたのは、当主のガースル様と従弟のウィンダスだった。その時はもうその場で失神しそうなくらい恐ろしくて、話したこともあんまり覚えていないのだが……。

「うむ、お母上からも息子が困ったら力になってやってほしいと頼まれておるのでな。なにかあれば、遠慮なく私どもに相談するがいい」
「よろしくな! っても、あんたの方が年上みたいだけど。これから仲良くしようぜ!」

 確か、そんな風に温かく迎えてくれて、カーライルはずいぶんほっとしたのを覚えている。父親と仲が悪いと噂されていたガースルは優しかったし、ウィンダスもまあ、自分を年上扱いしてくれなかったのはややカチンときたが、すぐに対等な友人としてすぐ認めてくれた。

 そこで彼は油断したのだ……なんだ、案外大丈夫じゃないかと。彼らの助けを借りれば、きっと王都での初めての生活もなんとかやっていける。そんな希望を胸に、その日は荷物を運び込んだ寄宿舎で心地よい眠りについた。

 だが……そんな考えは大甘だった、後から考えれば恥ずかしくなるくらいに。
 なにせ、学校に入学したカーライルは、その翌日から激しい苛めに遭うことになったのだから。