~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「驚いたよ。あのジェミーが多くの人々の心を掴むなんて。しばらく見ない間に、彼女は予想とは違った方向に成長したんだな」
「まだなにもうまくいっていないのによく言ったものですよ。でも、周りを巻き込む才能だけは一級品かもしれないな。これじゃあ、彼女を見守る僕の方も、しばらくは肩の荷が降りそうにない」
「――いや、君はもういい」
「……なんです? うっ!」

 いきなりだった。口調を裏切るように少しだけ嬉しそうに口元を緩めたルゼを、カーライルが突き飛ばしたのだ。
 彼は独り言をこぼしながら、瞳を輝かせ騒ぎの中心へ近付いていく。

「ははは。ジェミー、君はボクの思った通り、やっぱり特別な人間だったんだ。あの頃からは変わってしまったけど、キミになら、人生を捧げる価値がある。ルゼ君、国へ帰りたまえ。君の協力はもう必要ない。今後、ジェミーはボクが支えるからね」
「な、なにを言って!? 僕は、れっきとした王子たちの命を受けて――」
「なら、形だけ後ろで見守っていれば? 君にとってもその方が楽だろ?」

 言い募るルゼの言葉を無視し、カーライルはジェミーの隣に並ぶ。

「ジェミー、素晴らしいよ。その計画にボクもぜひ協力させてくれ。大使の仕事をしてきた傍ら帝国内にもたくさんの知人ができたから、手伝えることも多いはずさ。どうか頼りにしてくれると嬉しい」