~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「いいえ、あなたにしかできないことだわ。お母様に聞いたけれどあなた、密偵としての訓練も積んでいるそうじゃない。普段はあんなだけど、変装や隠密の腕に関しては、ペリエライツ家で右に出るものはいないとお母様も褒めていたんだから」
「えっ、えへへ、それは嬉しいですね~。じゃなくてっ! たとえそうだとしても、あんな厳重な警備がある王宮からものを盗み出すなんて無理に決まってます! ほわぁっ!」

 急に扉がこんこんと叩かれ、どたっと前に倒れたミリィが振り返って来客を確かめると、そこにはブラウンとルゼの姿がある。

「失礼、入りますぞ。おや、どうしたミリィ、そんなに息を荒げて」
「ど、どうしたじゃないですよ! 兄上からもお諫めしてください! お、御嬢様がメチャクチャなことを申し上げて」
「“永の蒼”奪還計画の件だな。自分も聞いている。やあ、よかったではないかミリィ、それほどまでに重要な役割を任されるとは御嬢様からの信頼の証。臣下の誉れだぞ!」
「そうよ! 私は誰よりもミリィのことをいっちばんに信頼してるんだから!」

 ばしばしとブラウンがその肩を叩き、ジェミーが胸を張って言ってやるが、それでもミリィはもじもじとしながら自信なさそうに答える。