~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド



「さて。ここからが問題なのだわ」
「えっ、なにがでしょう? まだ入学式も終えていませんが」
「気にしないで、こっちの話よ」
「はぁ」

 広い車内で、警戒して座席をひとつ半近く離したミリィが首を捻るが、今彼女に話してあげられることはなにもない。

 それよりジェミーは、これから訪れる第二王子殿下クラフト様との接触をどうやって避け、有用な人材を味方に付けていくのか、計画を立てるのに必死である。あの王子はジェミーやヒロインと同学年ではなく一年上の設定だから、本日の入学式には出席していない。同じ教室で学ぶこともなく、学内で鉢合わせする機会はあるとしても、気を回せば顔を合わす機会はかなり減らせるはずなのである。

 できる限り早く、第二学年の教室とか彼の普段の移動経路は把握しておくべしと、脳内メモに書き記すジェミー。

(はぁまったく。国を救いたいっていう崇高な志はご立派だけどさ。それなら王太子をとっとと玉座に据えて自分が裏からフォローすりゃいいじゃない。継承権をわざわざ奪って、玉座に座ろうなんて考えるから、私みたいな無関係な市民が迷惑を被るのよ)