「しかもやつはぁぁ、反レビエラ派を打倒した際にこの王国の至宝でもある“永の蒼”を持ち去ってしまったのだっ!」
ばっと顔を上げ両手の指をわなわなさせて悲壮感を表す皇帝に、ジェミーは唇に指で触れ首を傾げてみせた。
「あら? “永の蒼”、って国立歴史資料館に飾られてるんじゃありませんでしたっけ?」
「あれはレプリカだって書いてたでしょ」
横からルゼが口を挟んだ。そう言えばそんな説明があったような気が。皇帝もそれに厳めしく首肯する。
「うむ。あれは実物に迫る輝きを放ってはいるが、王室お抱えの宝石職人が作成した偽物にすぎん。本物は、この王宮の宝物殿にて厳重に保管されておった」
「そんな大事なものがなぜ、クラフト殿下の手に渡ることに?」
ジェミーが尋ねると、皇帝はぐぐっと拳に血管を浮き立たせ、怒りを露わにする。
「愚かな我が娘が、貴国の第二王子をこっそりと宝物殿に入れてしまいおったのだ。その時にはまさか、帝国がここまでの打撃を受けるとは想像しておらんかった。彼のおかげで反レビエラ派の野望は潰え、カレンベールとレビエラ両国の戦争が回避されたのは確かだし、我が息子、皇太子の命が救われたこともある。それらについて、せめてもの礼の気持ちもあったらしくな」
ばっと顔を上げ両手の指をわなわなさせて悲壮感を表す皇帝に、ジェミーは唇に指で触れ首を傾げてみせた。
「あら? “永の蒼”、って国立歴史資料館に飾られてるんじゃありませんでしたっけ?」
「あれはレプリカだって書いてたでしょ」
横からルゼが口を挟んだ。そう言えばそんな説明があったような気が。皇帝もそれに厳めしく首肯する。
「うむ。あれは実物に迫る輝きを放ってはいるが、王室お抱えの宝石職人が作成した偽物にすぎん。本物は、この王宮の宝物殿にて厳重に保管されておった」
「そんな大事なものがなぜ、クラフト殿下の手に渡ることに?」
ジェミーが尋ねると、皇帝はぐぐっと拳に血管を浮き立たせ、怒りを露わにする。
「愚かな我が娘が、貴国の第二王子をこっそりと宝物殿に入れてしまいおったのだ。その時にはまさか、帝国がここまでの打撃を受けるとは想像しておらんかった。彼のおかげで反レビエラ派の野望は潰え、カレンベールとレビエラ両国の戦争が回避されたのは確かだし、我が息子、皇太子の命が救われたこともある。それらについて、せめてもの礼の気持ちもあったらしくな」



