その事実は、ジェミーもサイドストーリーによって語られているので知っている。カレンベール帝国が仕掛けようとしたレビエラ王国の侵攻。それを、あわやというところで止めたのがクラフトなのだ。
「強国は周りから恨まれやすい。いかに帝国の領土が広くとも、この時代、周りにひしめき合う国々から孤立すれば発展が阻害され、次第に国力差も詰められてくるというもの。今、帝国は躍起になって周辺国との関係をもとに戻そうとしているはずです」
ワイドショーで取り沙汰される、売れすぎて調子に乗ったあげく炎上し、表舞台から姿を消した芸能人のようなものか。ひとつの事件がきっかけとして、亡国の危機を呼び込んでしまった。それを聞くと、ちょっとばかりかわいそうな感じもしてくる。
「友好の使節団として遣わされたことですし、ならせめて、不安を与えないよう笑顔でアピールしておこうかしら。ほら、ルゼ様も」
「あんまりそういうのは得意じゃないんですが。それに正直、僕やあなたが笑ったところであんまり効果はない気もしますがね」
「言ってくれますわねぇ」
普段仏頂面の自分に加え、ジェミーの邪悪な笑顔では、帝国民を怖がらせるだけだと?
そんな評価に抗うべく、ジェミーはほっぺたが吊りそうになりながら、微妙な力加減の笑みを維持することを余儀なくされた。
「強国は周りから恨まれやすい。いかに帝国の領土が広くとも、この時代、周りにひしめき合う国々から孤立すれば発展が阻害され、次第に国力差も詰められてくるというもの。今、帝国は躍起になって周辺国との関係をもとに戻そうとしているはずです」
ワイドショーで取り沙汰される、売れすぎて調子に乗ったあげく炎上し、表舞台から姿を消した芸能人のようなものか。ひとつの事件がきっかけとして、亡国の危機を呼び込んでしまった。それを聞くと、ちょっとばかりかわいそうな感じもしてくる。
「友好の使節団として遣わされたことですし、ならせめて、不安を与えないよう笑顔でアピールしておこうかしら。ほら、ルゼ様も」
「あんまりそういうのは得意じゃないんですが。それに正直、僕やあなたが笑ったところであんまり効果はない気もしますがね」
「言ってくれますわねぇ」
普段仏頂面の自分に加え、ジェミーの邪悪な笑顔では、帝国民を怖がらせるだけだと?
そんな評価に抗うべく、ジェミーはほっぺたが吊りそうになりながら、微妙な力加減の笑みを維持することを余儀なくされた。



