ある種悟りの境地に行きついたようなハーレント兄弟の言葉に抵抗しようと立ち上がりかけたルゼだったが、そこで車体が大きく揺れて背もたれに後頭部を強く打ちつけ悶絶する。なんだか、やや最近不憫属性の気配がしてきた若き伯爵にジェミーはやれやれと憐れみの視線をくれてやる。同情は、タダだし。
しかしながら、彼の言う通り今回の試練は今までとは別格の難しさだ。
(皇帝の説得については、どう転ぶかわからないけど、あちらの希望を聞き出すところからやってみるしかないわね。にしても、恐るべきはクラフト殿下の玉座に対する貪欲さかしら。国王の座を奪いとるために、他国の王を抱き込もうなんて、まともな人なら考えても実行できないはず。どんどん彼の人物像が、物語の中の義侠心溢れる人物とはずれてきてる。いったい、どうして彼はそこまでしようとするの?)
実際に会うまでは単なる爽やかヒーロータイプのスパダリだと考えていたのだが、ジェミーや罪もないペリエライツ家の人々を利用した上で、前もって他国にまで手を伸ばし、それを周囲に気づかせもしないクラフトの用意周到さは、第一王子以上の策略家であることを予感させる。ジェミーはそんな人物の包囲網から逃げ切らなければならないのだ。
しかしながら、彼の言う通り今回の試練は今までとは別格の難しさだ。
(皇帝の説得については、どう転ぶかわからないけど、あちらの希望を聞き出すところからやってみるしかないわね。にしても、恐るべきはクラフト殿下の玉座に対する貪欲さかしら。国王の座を奪いとるために、他国の王を抱き込もうなんて、まともな人なら考えても実行できないはず。どんどん彼の人物像が、物語の中の義侠心溢れる人物とはずれてきてる。いったい、どうして彼はそこまでしようとするの?)
実際に会うまでは単なる爽やかヒーロータイプのスパダリだと考えていたのだが、ジェミーや罪もないペリエライツ家の人々を利用した上で、前もって他国にまで手を伸ばし、それを周囲に気づかせもしないクラフトの用意周到さは、第一王子以上の策略家であることを予感させる。ジェミーはそんな人物の包囲網から逃げ切らなければならないのだ。



