それから一週間後。

「あ、れ……」

 目が覚めると、ふかふかのベッドに少女は包まれていた。それも、とんでもなくいい手触りな、シルク製のカバー付きの。

(ここ、どこ? こんな沈み込むような寝心地のベッド、うちのじゃない)

 そう思いながら体を起こすと、なんだか全身がひりひりしている。

(なにこれ。あちこちに包帯が巻かれてる。怪我でもしたっけな。仕事中に。仕事って?)

 表情を歪め、ぼんやりと自分の体の状態を見て取ると、そこで彼女は変なことを思う。

(あれ、私って、どっち(・・・)だっけ)