それにいくらセニアと敵対しているからって、彼女まで暗殺計画に巻き込んで帰らぬ人にでもなったりしたら、ちいっとばかし寝覚めが悪すぎだ。じかに顔を見てる分余計に。

(もーほんと、どうすりゃいいんだぁぁぁ!?)

 考えても考えても、正解が遠のくばかり。
 悲しいことに、ジェミーの目論見は今をもって根底から崩れ去った。王位継承式まで後一年かそこらを切ったとはいえ、このままではそれまで毎日王太子の暗殺に怯え続けなければならない。そんな中、第二王子やらセニアやらがまたなにか手出ししてくれば、完全にキャパオーバー。ジェミーの鉄のメンタルをもってしてもこの騒動を乗りきれない自信がある。

 かといって脅しで成立するドドメ色の政略結婚なぞ、フルパワーで拒否させていただきたい所存。いくら側妃となればジェミーと家族の安全が保障されるからといって、そんな手段は最後の最後でしか取りたくない。

(目覚めよ~私の灰色の脳細胞! うぉぉぉぉ~)