だが実際のところ、真の目的は、敵対中の第二王子クラフトに対するカレンベール帝国皇帝の支援を取りやめさせるためなのであった。
(も~、どうかしちゃってたわ。あの時の私ってば)
後悔先に立たず……窓から逃がした鬱なため息が、お空の雲へと吸い込まれていく。
ではどうして、わざわざジェミーがそんな破滅的難度の交渉を受け持たねばならなくなったか。
その理由としては、ジェミーたちの王太子に対する認識が甘かったこともあるのだけれど、決め手になったのはルゼの言う通りジェミー自身の致命的な発言のせいでもある。
どうしてそんなミスを、というか選択をせざる負えなかったのか。それらを説明するには、少しばかり時計の針をぐるうっと逆回しにしてやらねば――タクチクタクチク……。
(も~、どうかしちゃってたわ。あの時の私ってば)
後悔先に立たず……窓から逃がした鬱なため息が、お空の雲へと吸い込まれていく。
ではどうして、わざわざジェミーがそんな破滅的難度の交渉を受け持たねばならなくなったか。
その理由としては、ジェミーたちの王太子に対する認識が甘かったこともあるのだけれど、決め手になったのはルゼの言う通りジェミー自身の致命的な発言のせいでもある。
どうしてそんなミスを、というか選択をせざる負えなかったのか。それらを説明するには、少しばかり時計の針をぐるうっと逆回しにしてやらねば――タクチクタクチク……。



