さて現在、ジェミーの通うレビエラ王国立上級学園は夏休みに突入していた。そんな中、どうして彼女がこのように外国を馬車で移動しているのかというと。
彼女を取り巻くあれやこれやの騒動のための羽休めの旅行――などという、心くすぐられる内容であったらどれほどよかったか。
(まさか、お休みの間も働かなきゃならないなんてね)
あるやんごとなきお方から請け負った任務をこなすため、一路国外へと赴くことになったというのが実情だ。たまらずジェミーは愚痴をこぼす。
「まったく、あなたがたのせいですからね。ルゼ様」
「いやいや、なにを言っているんだか。むしろ僕は巻き込まれ損ですよ。あの場で他の手段が思いつかなかったにせよ、デール王太子にあんな発言をしてしまったのはあなたでしょうが――」
「うぐっ」
するとそうルゼから厳しく切り返され、彼女の頭に先日の出来事がもくもく浮かぶ。
そうなのだ。現在この馬車はかのお隣の巨大国家、カレンベール帝国へと移動中。
そしてジェミーの表向きの役割は、友好としての使節ということになっている。
彼女を取り巻くあれやこれやの騒動のための羽休めの旅行――などという、心くすぐられる内容であったらどれほどよかったか。
(まさか、お休みの間も働かなきゃならないなんてね)
あるやんごとなきお方から請け負った任務をこなすため、一路国外へと赴くことになったというのが実情だ。たまらずジェミーは愚痴をこぼす。
「まったく、あなたがたのせいですからね。ルゼ様」
「いやいや、なにを言っているんだか。むしろ僕は巻き込まれ損ですよ。あの場で他の手段が思いつかなかったにせよ、デール王太子にあんな発言をしてしまったのはあなたでしょうが――」
「うぐっ」
するとそうルゼから厳しく切り返され、彼女の頭に先日の出来事がもくもく浮かぶ。
そうなのだ。現在この馬車はかのお隣の巨大国家、カレンベール帝国へと移動中。
そしてジェミーの表向きの役割は、友好としての使節ということになっている。



