「これ、酒じゃないですか! 僕はまだ学生なんですよ!」
忠告するのが遅れた。ちらりと見えたが、給仕の持つシャンパンのラベリングは、ルブロ叔父のところで作られた高級シャンパンだったのだ。早摘み果実を使ったノンアルコールのものも用意されているのに、意地悪な兄はわざわざ悪戯心でルゼを酔わせようとしたのだろう。
「いいじゃないか、こういう時くらい。さっさと楽になって、お兄さんに学内での青春のよもやま話を聞かせてくれたまえよ」
「ごめん被りますっ!」
(なーにやってんだか)
年下と絡んで学生気分で盛り上がりたい困った兄を睨みながら、ルゼにハンカチを貸そうとすると、室内でわっと賑やかな歓声が上がる。
大きなカートにのせられた巨大バースデーケーキが運ばれてきたのだ。父のガースルが派手に宣伝をかけた。
「これは我が愛娘ジェミーが皆様に生誕を祝ってもらおうと、手ずから飾り付けをした一品だ! 切り分けるので、各自娘との絆に感謝しつつ、存分味わってくれたまえ!」
すると暖かい視線がこちらに集中し、ジェミーはえへえへと頭を下げながら、給仕に手渡されたケーキナイフを握り、三段重ねの豪勢なケーキの前に立った。
忠告するのが遅れた。ちらりと見えたが、給仕の持つシャンパンのラベリングは、ルブロ叔父のところで作られた高級シャンパンだったのだ。早摘み果実を使ったノンアルコールのものも用意されているのに、意地悪な兄はわざわざ悪戯心でルゼを酔わせようとしたのだろう。
「いいじゃないか、こういう時くらい。さっさと楽になって、お兄さんに学内での青春のよもやま話を聞かせてくれたまえよ」
「ごめん被りますっ!」
(なーにやってんだか)
年下と絡んで学生気分で盛り上がりたい困った兄を睨みながら、ルゼにハンカチを貸そうとすると、室内でわっと賑やかな歓声が上がる。
大きなカートにのせられた巨大バースデーケーキが運ばれてきたのだ。父のガースルが派手に宣伝をかけた。
「これは我が愛娘ジェミーが皆様に生誕を祝ってもらおうと、手ずから飾り付けをした一品だ! 切り分けるので、各自娘との絆に感謝しつつ、存分味わってくれたまえ!」
すると暖かい視線がこちらに集中し、ジェミーはえへえへと頭を下げながら、給仕に手渡されたケーキナイフを握り、三段重ねの豪勢なケーキの前に立った。



