~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 そんな彼の目の前で、デールは爪先を揺らした。

「その手紙を見て見ろ」
「は? はぁ、拝見いたします」

 ロドムは務めて平静に地に落ちたその手紙を取り上げた。しかし、その余裕を覆しかねない事実が、そこには記されている。第二王子クラフトが、王位継承争いにおいて隣国カレンベール帝国の強い支援を受ける用意があること。彼はたちまちくわっと両目を広げ、体をぶるぶると震わせた。

「こっ、このようなことが!? あ、あり得ませんぞ」
「でまかせならばよいが、ならばこんな時期にわざわざ手紙を寄越すまいな。このような事実が隠れておれば、完全に我らは虚を衝かれ、どうしようもなくなっていただろう。配下どものうろたえるさまが目に浮かぶわ」
「そ、即刻事の真偽を確かめに参ります!」
「まあ待て」

 取り澄ました表情の裏側で、デールは思考を働かせた。
 宰相のロドムは他陣営にも手の者を潜ませて王国の大半の情報を手中に収めている。その彼すら把握していなかった事実を、どこから第三王子は手に入れたのか?