しかし、皆無ではない。王子同士に争う意思があるのであれば、たとえ国王であろうともそれに介入することはできない。それをいいことにクラフトは、表では王太子である自分に従う素振りを見せつつも、裏では着々と玉座を奪取する計画を進めている。デールからすれば、まことに看過し得ぬ状況だった。
そして、今回の王位継承の鍵となる人物に、ひとりの令嬢の名前が挙げられる。
(ジェミー・ペリエライツ)
名門公爵家ペリエライツ家のひとり娘にして、稀代の悪女の資質を持つとされる彼女がクラフトと共謀して王妃の座を掴もうとしている。
それが、今までの王太子陣営の認識であった……はずなのだが。
(どういうことだ?)
デールは足元に広げられた手紙に再度目を走らせる。
そこには、今まで知るはずのなかった第二王子クラフトについての事実。それから、かのジェミーにこちらに敵対する意志はなく、申し開きさせるための場を設けてやってほしいとの、トーミアス伯爵なる人物からの要求がつづられている。第三王子の署名も添えられた上で。
そして、今回の王位継承の鍵となる人物に、ひとりの令嬢の名前が挙げられる。
(ジェミー・ペリエライツ)
名門公爵家ペリエライツ家のひとり娘にして、稀代の悪女の資質を持つとされる彼女がクラフトと共謀して王妃の座を掴もうとしている。
それが、今までの王太子陣営の認識であった……はずなのだが。
(どういうことだ?)
デールは足元に広げられた手紙に再度目を走らせる。
そこには、今まで知るはずのなかった第二王子クラフトについての事実。それから、かのジェミーにこちらに敵対する意志はなく、申し開きさせるための場を設けてやってほしいとの、トーミアス伯爵なる人物からの要求がつづられている。第三王子の署名も添えられた上で。



