しかしそこはジェミーも元悪役令嬢。勝手知ったる感じで優雅に微笑んでスルー。ちょうど開いていたルゼの対面の席に腰を落とす。
すると、厳めしい顔で腕を組み、沈黙していた父が口を開いた。
「揃ったな。ではジェミー、お前の口から今回のことについて話してもらおうか」
ギロン、と娘顔負けの目付きで睨んできた父に、少しでも怒りを収めてもらおうとジェミーはうふふと品を作り、宥めるように言った。
「ええと、なにを話せばよいですかしらん、お父様」
「全部だ」
だがそんなぶりっ子は通用せず、一言でズバッと切り込まれたたジェミーは、とほほと肩を落としお咎め覚悟で今までの経緯を明かし始めた。
自らがクラフトの企みを察知し、その婚約を破談にさせるつもりで先延ばしにしようとしていたこと。
暗殺犯に心当たりをつけていながら、父に知らせなかったこと。
あげくには兄を巻き込んで、自力で解決しようと、勝手に第三王子派閥の人間と接触していたこと、などなど。
すると、厳めしい顔で腕を組み、沈黙していた父が口を開いた。
「揃ったな。ではジェミー、お前の口から今回のことについて話してもらおうか」
ギロン、と娘顔負けの目付きで睨んできた父に、少しでも怒りを収めてもらおうとジェミーはうふふと品を作り、宥めるように言った。
「ええと、なにを話せばよいですかしらん、お父様」
「全部だ」
だがそんなぶりっ子は通用せず、一言でズバッと切り込まれたたジェミーは、とほほと肩を落としお咎め覚悟で今までの経緯を明かし始めた。
自らがクラフトの企みを察知し、その婚約を破談にさせるつもりで先延ばしにしようとしていたこと。
暗殺犯に心当たりをつけていながら、父に知らせなかったこと。
あげくには兄を巻き込んで、自力で解決しようと、勝手に第三王子派閥の人間と接触していたこと、などなど。



