「大丈夫だよ、私がリードするから」
「……はい」
それにセニアは恥じらいながら、消え入りそうな声で答える。
そうして、微かに王宮から漏れ聞こえる演奏を頼りに、ふたりはゆっくりとステップを踏み始める。あくまでクラフトは優雅に、そしてセニアも拙いながらそれに合わせ、一生懸命体を動かし始める。
(あわわわわ。夢にまで見たあの光景がここに――!)
(バカッ! それ以上前に出るとバレる! 向こうから見えるんだよっ)
たどたどしくいじらしいセニアと、雄大で包み込むような頼もしさのクラフトの姿。完璧な物語の実写再現にジェミーは思わず前のめりになってしまう。さすが、彼女史上、印象に残るワンシーン第二位。
相当ジェミーの姿は家屋からはみ出ていたが、庭園ではふたりの世界が構築されていて、幸い気づかれることはなく静かにステップは止まる。王宮で夜会が終わったようだ。
(ったく。彼らはあなたを陥れようとしているやつらなんですよ。どうかしてる)
(それとこれとは話が別なんですって)
「……はい」
それにセニアは恥じらいながら、消え入りそうな声で答える。
そうして、微かに王宮から漏れ聞こえる演奏を頼りに、ふたりはゆっくりとステップを踏み始める。あくまでクラフトは優雅に、そしてセニアも拙いながらそれに合わせ、一生懸命体を動かし始める。
(あわわわわ。夢にまで見たあの光景がここに――!)
(バカッ! それ以上前に出るとバレる! 向こうから見えるんだよっ)
たどたどしくいじらしいセニアと、雄大で包み込むような頼もしさのクラフトの姿。完璧な物語の実写再現にジェミーは思わず前のめりになってしまう。さすが、彼女史上、印象に残るワンシーン第二位。
相当ジェミーの姿は家屋からはみ出ていたが、庭園ではふたりの世界が構築されていて、幸い気づかれることはなく静かにステップは止まる。王宮で夜会が終わったようだ。
(ったく。彼らはあなたを陥れようとしているやつらなんですよ。どうかしてる)
(それとこれとは話が別なんですって)



