~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

 確かにデール王子は冷徹で自尊心の強い人物だが、歴代の王だって、聖人ばかりではない。もっとひどい人物もいたのだ。やや無駄な支出を好む嫌いはあるし、部下への人選も能力主義で人間味がないと嫌う者もいるが、第一王子はそれなりの政務能力も備えており、優秀な人物が周りで補佐する限り、問題なく国家を運営してゆけるはずだと思われる。

 そして、それに関してはむしろ、第二王子の方が問題があるかもしれない。

 彼は自分本位な行動で、度々周囲の人間を困らせることがあったとも聞いている。正しいと思ったことは、周りを省みず実行せねば気が済まない性質なのだ。彼の人助けや武勇伝は王家の手前もあり美談として脚色されがちだが、それに振り回される周りの臣下からたちの心労は察してあまりあるだろう。

(それを考えると、まだ大人しく第一王子が玉座に就いてくれた方がましだろうな)

 第二王子が国王として就任した際の国の先行きを思って頭が痛くなったルゼがしばらく目を閉じて脳を休めていると、ノックの音がしてウィリアムが姿を見せる。

「ペリエライツ公爵令嬢をお見送りしてまいりました」
「ご苦労。それでお前からして、彼女はどういう人物と見る?」